長く使った道具に対して日本人はアニミズム的思想を宿すと言われている。
廃材となったことで生まれたこの作品もその一種だと言える。
3mほどの高さになった轟々としながらも驚くほど静かに揺れる炎に消火器をぶちまけた後、
熱で溶けたペットボトルに華葩がぴったりと挟まった状態で転がっていたのを見つけた。
内陣と外陣の境界にある敷居の木材は焦げ、経本には焼け跡。
ものの数分のことだった。
無自覚なまま自己の存在を超えた目に見えないものとのつながりを憶え、衝動的にこの日の象徴を形象化した。

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